人獣共通感染症

人獣共通感染症Zoonosis

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人獣共通感染症 Zoonosis(ズーノーシス)とは、動物のZooと病気のnososより由来し、1975年にWHOにおいて「背対動物とヒトとの間で、自然の状態で伝播する疾病と感染」と定義されました。世界中にはウィルス,細菌,リケッチア,クラミジア,真菌,原虫,寄生虫を病原とする数百種類の人獣共通感染症が存在します。
これまで、日本における人獣共通感染症の発生は百種類程度と考えられ、現在30種類程度の疾病が存在すると考えられています。マダニやノミから媒介するバベシア感染症などもそのひとつですし、最近でも時折新聞等で話題になります、エキノコックスも大変怖いズーノーシスです。エキノコックスがヒトに感染した場合、5~10年間自覚症状がなく、発症すると肝機能障害が進み、末期には重い肝機能不全となり、治療が遅れると90%以上が死に至る怖い病気です。このエキノコックスのリスクを少しでもなくすために駆虫薬(虫下しの薬)を与えることが重要になります。
 
1970年以降、少なくとも30以上のこれまで知られなかった感染症(新興感染症)が出現し、また、過去に制圧されたかに見えた疾病や、近い将来克服されると考えられてきた結核、マラリアなどの感染症(再興感染症)が再び人類に脅威を及ぼしています。 その要因としては、人口増加による用地や居住地の拡大など熱帯雨林の開発に伴う環境の変化や、生活様式の多様化による道の病原体への感染機会の拡大、医療技術の向上によるエイズ、腫瘍疾患、腎透析患者への免疫抑制剤や抗がん剤などの長期投与による生体の感染防御能力の低下、食品中の薬剤耐性菌の出現、野外リクリエーション人口の増加などが挙げられます。また、今や誰でも海外を行き来する時代です。いつどこから誰かが感染症を運んできても全くおかしくない状況なのです。 
また、私たちの生活環境内に伴侶動物としての犬猫のみならず、野生哺乳類や爬虫類まで同居するようになりました。家畜化された犬猫については獣医療の必要性から、これらの動物の疾病についてはまだまだ不明な点が多いとされています。

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このような状況下で、世界的には愛玩動物の輸入の禁止、輸入動物の検疫、健康状態の確認,予防接種の義務付け、また侵入動物、媒介動物に対する対策・規制をほとんどの国が行っています。
これまで犬以外の動物は無検疫で輸入されてきたことから、日本でも伝染予防法の見直しなど、法の改正がなされました。 現在日本では重大な感染症は発生していないものの、人獣共通感染症の予防・制圧については獣医学や医学での臨床家、研究者,行政などの積極的な連携・情報交換がますます必要となります。ペットの飼い主である皆さんにも、まず自分たちからできること、たとえば、ペットと口移しで食べ物を与えない、引っかかれたり咬まれたりしたらまず流水で洗い流し消毒をする。

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外から帰ってきたらまず石鹸で手を洗うこと。むやみに野生動物に近づかないなど、簡単なことが予防になるのです。また、最も重要なのはあなたの一番身近にいる最愛のペットに予防の措置を図ってあげることです。その第一歩としてフロントラインレボリューションは効果的です。